胎児期の免疫影響
母親のおなかの中で胎児の状態でいる時には体内はもちろん、体の表面
にも全く細菌は着いていない。
出産で母体から離れると同時に様々な細菌が体の中に入ってくる。そし
てそのまま腸管で増殖する。はじめは大腸菌などの悪玉菌が多いが、す
ぐにビフィズス菌などの善玉菌が多くなる。母乳で育てた場合腸内細菌
のうちビフィズス菌の割合が95~99%、人工乳の場合には
90~95%となる。母乳で育てた方が病気にかかりにくいというのは、この
ちょっとした腸内細菌の分布の差からきている。離乳期になり大人と同
様のものを食べ始めると、とたんに、悪玉菌が増えてくる。この状態は
離乳期から成年期まで続く。成年期から老年期になると、たくさんいて
ほしいビフィズス菌の数が減少し、老年期の10人に3人に
は全くビフィズス菌が見られなくなる。代わりにウェルシュ菌など、悪
玉菌と呼ばれる最近が急増する。この傾向はあくまでも一般的なもの
で、老年期の人でも若者と殆ど変わらない人もいるし、若者でも老年期
の人と思えることがしばしばある。ある20代の女性の便には腸内
細菌の10~15%を占めているはずのビフィズス菌が0.01%し
か認められなかった例のあるそうだ。彼女は食事を作った事がなく菓子
が主食になっていた。今生まれてくる子供の40%がアトピー性皮
膚炎や気管支ぜんそくになる様になった。母親の腸内細菌が貧弱で老年
期と同じようになっていたため、胎児期に十分な免疫力を付与できな
かった為のようである。問題は若者の腸が老化している事である。腸内
細菌のエサとなる穀類や野菜類、豆類の手作りの食品をバランスよくと
る事がとても重要である
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ある本に、今の食生活が10年後の自分の健康を作る。と書いて
あった。食べ物は薬ではないので即効性はないが、毎日の食事は薬より
大きな役割があり大切である事を実感した。
そして、毎日の食事の時間を豊かに「食事の内容も心も」日々をおくり
たいものである。
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詳しくは
2009年5月31日[SUNDAY NIkkei] 菌とつきあう・・
(若者の腸が老化)より