No10 ニジマスにも市民権を 2005年3月15日

湧別川にニジマスがすんでいます。ニジマスは昔からすんでいた魚ではないし、他の魚を食べるので「害魚」だと言う人たちも一部にいます。 在来種といわれるイトウやアメマス、オショロコマが数を減らしているのは事実ですが、それをニジマス等の外来魚のせいにするのは短絡的です。最大の原因は、在来魚がすめなくなるほどの川の環境変化です。 もともと湧別川の魚は海と川を行き来していたと考えられています。海で育った魚は大きくて強く、卵の数も多い。そういう魚が上れなくなった川は、魚が小さくなり、細々と生きることになります。そうやって在来種が姿を消しているのだと思っています。 ニジマスは百年以上前に、国の主導で米国から移植され、行政や民間が遊漁資源として放流してきました。美しい魚体と釣り上げるときのファイトが素晴らしいことで、世界中の釣り人に夢や喜びを与えてきた魚です。海と行き来できない湖や川で、少ない餌で大きくなることができる特性も持っています。そんなけなげに一生懸命生きている魚に「害魚」なんてレッテルはあまりにもかわいそうです。市民権を与えて下さい。 魚が海と川を自由に行き来できるように不要なダムや堰(せき)を壊し、豊かな川をつくってから、ニジマスがどこにすむのが幸せなのかを考えてあげたいものです。



*つぶやき*
遠軽町の街中で釣れました。薄暗くならないと釣れない60cmオーバー。近くの川にこんな大きな魚が棲んでいるなんて知らない人も多いのですが、最近湧別川は結構有名で、知る人ぞ知るなのです!

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