No20 湧別川の宝石 2009年12月4日(金)
湧別川に住む魚の中でもっとも可憐で美しいのは、オショロコマだと思っています。大きさは20cm程の小さな魚ですが体測にオレンジ色の斑点をもち、鰭や尾にも白とオレンジのコントラストがあって大変きれいなまるで川の宝石のような魚です。湧別川では水温の低い最上流に住んでいて夏になるとほとんど水が涸れてしまうような小さな流れにも住んでおり、よくぞこんな場所にもいるなと生命力の強さに感心させられます。
子供の頃には白滝に住んでいた伯父さんのバイクの後ろに乗せてもらいイワナ釣りと称してよく連れていってもらいましたが、熊が出るから離れるなよといわれ怖い感じでしたが驚くほど沢山釣れて嬉しかった思い出があります。そんなオショロコマも最近は数が少なくなっていて、それには多くの問題点があります。その一つは多くの砂防ダムに住処を分断されている事です。湧別川の上流には非常に沢山の砂防ダムが点在し、ほとんど魚道がないためオショロコマの多くはダムとダムの間の限られた場所しか移動することができません、短い場所では数百m程しかありません。たまに下流域であきらかに海に出てから帰って来たと思われる外国ではドリーバーデンと呼ばれる銀白色で斑点の薄い大きな魚体が釣れることがありますが、彼らも決して上流部までたどり着くことはできないのです。
それと低水温の中で生活するオショロコマは地球温暖化の影響を最も受けやすい魚だといふ事です、水温が一度上昇すると生存率が72.4%になり4度で10,4%にまで落ちるとのデータが報告されています。湧別川の宝石をなくさないために我々がするべき事は沢山あると思っています。
*つぶやき*
湧別川のオショロコマは、上流の熊が沢山出没する場所が釣り場である。最近は、居酒屋に卸すために釣りに来て、大量に持ち帰るやからがいるらしい。
私が熊ならそういう人を狙うのだが!ハハハ~