No.1 湧別川の願い 2001年11月01日(木)
人口1万8000人の町の真ん中を流れ、国道の橋の直下で自然のヤマメが釣れる川があります。
湧別川。春には海からサクラマスが遡上し、秋には鮭やカラフトマスが産卵のため帰ってくる。
緑豊かな7月には「オホーツクフィッシングin湧別川大会」が流域の町村で開かれ、道内外の釣
りフアンでにぎわう。道外の釣り人には、地元の歓迎ぶりと自然の豊かさはよく知られており、
「釣りをしてみたい北海道の川」のベスト3に名を連ねている。
湧別川は、流域に暮らす人々の水道水であり、水洗トイレの終末水も川に流れ、たまねぎの畑を
潤し、豊かなオホーツクの海をつくる手助けもしている。湧別川は流域の住民の生活を支え、産
業振興にとってかけがえのない川なのだ。
その川が近年、傷んでいる。水質が悪化し、川底に住むカジカ類はほとんど全滅してしまった。
流域の山の木の伐採でよりすこしの雨でも氾濫し、流れが毎年のように変わってしまう。コンク
リートによる改修工事で川は巨大な排水溝に姿を変えつつある。
そんな川の惨状に心を痛める仲間達が集って今春、「サクラマスを考える会」を結成した。川の
流域を行き来するサクラマスという魚の視点を通じて、湧別川の在り方を探るのが目的だ。手始
めに、今年は地元カヌークラブの協力を得て、支流を含めサクラマスの産卵場所を調査し、マッ
プにする予定。流域に住む人々は湧別川の恵みに感謝しています。
しかし私たちは、いったいこの恵みの川にどんな恩返しをしてあげられるのだろう?
*つぶやき*
湧別川のサクラマスを考える会は流域の釣りクラブ「ポテト・バイン」のメンバーが中心。
今でも自分たちで建てたログハウスに集まっては釣りの自慢話に花を咲かせます。この仲間
達とは一生楽しくつきあうことができます。最高です!