No.6 2011年7月29日(金) サロマ湖の秘密の味
オホーツク地方の短い夏、サロマ湖でとれたホッカイシマエビを丼に山盛りにしてビールを飲むのが最高だ。ただ、漁師さんの話では、「なしてかわからんけど何年来の不漁だ」そう。今年は値段が少し高めで、丼のエビの盛りも低めだ。
サロマ湖は全国的にホタテとカキが有名だが、地元ではホッカイシマエビに人気がある。食べ方にちょっとしたコツがあり、手際よく早くきれいに殻をむくのは地元民の証しで、よそから来たお客さんには「こやってむくんだぞ」とちょっと得意げに食べ方を教えたりする。
刺し身もいけるが、夏は鮮度が落ちやすいので、ほとんどのエビがとってすぐ塩ゆでにして出荷される。単なる塩味でも加工場によって、塩の量とゆで加減をさまざまに工夫していて、微妙な違いがある。
そのホッカイシマエビにも私が食べたことがない秘密の味付けがあると聞いた。私の美容室に来たお客さまの話では、漁師は出漁時にしょうゆベースのタレを入れた容器を持って出かけ、生きたエビを中に入れて沖漬け風にして自家用で食べているとのこと。その話を聞いたときには、韓国で食べたカンジャンケジャン(ワタリガニのしょうゆ漬)を思い出してしまい、思わずよだれを流してしまった。ぜひサロマ湖でもどなたか製品化して、販売してほしいと思っている
「*ヤンヨムケジャン*」
*つぶやき*
普通ケジャンと呼ばれる多くはこちら、唐辛子やニンニク、しょうが、砂糖などを混ぜた真っ赤なソースに漬けた物、甘辛い味で中の身を殻ごとバリバリかじってチュウチュウすする!食べ出すととまらない
No.5 2011年6月18日(土) バルタン星人襲来
「バルタン星人発見!」。湧別川流域で一緒に釣りをしていた仲間が叫びます。バルタン星人とは、外来種のウチダザリガニのこと。上流部のダムにはかなりの数が生息しています。ハサミを振りかざして歩く姿はあのウルトラマンのバルタン星人の小型版のようで、私もそう呼んでいます。
あっという間に大繁殖しているところなど、まさに宇宙人のようです。道東の漁協で販売していたことがあり、「体が水平に浮かぶまでしっかりゆでて」と指導を受けて、わが家でも大量に買って来て友人たちとの宴会の料理にしていました。
かなり大型でも身は手の親指の先くらいの量ですが、味はエビに似ていて「なかなかいけるんでない」と思いました。ただ繁殖力の強さからか、湧別川流域の生息水域では水底にすむ他の生物の数が少なく、確実に数を減らす必要があると思われます。捕まえて食べるといいのですが、現在は「特定外来生物」に指定され、生きた状態で運搬するには役所に申請が必要。おいしく食べるために生きたまま持ち帰って、きれいな水の中で数日間、泥抜きするには、手続きが要るのです。
その手続きをなるべく簡略化して、捕り方と調理法を広く公開してはどうだろうと思います。川に行くのが大好きなおじさんたちは、
*つぶやき*
日本で一番最初に輸入して放たれたのは摩周湖でした。当時国策で食料増産のため放流したニジマスの餌になるのではとの憶測で入れた物です。摩周湖からいつのまにか誰が持ち出し、どうやってあちこちに移したのかは不思議でなりません。
No4 2011年5月8日(日)「山わさびはどこに」
焼き魚や刺し身に、おろした山ワサビをたっぷり乗せて、熱々のご飯のおかずにする。口の中に春を感じる瞬間です。
おなじみの山菜ながら、意外なことにヨーロッパ南東部原産の外来植物。ローストビーフの付け合わせとして欠かせないもので、明治時代、北米から輸入したそうです。英名は「ホース・ラディッシュ」。寒冷な気候にも強いようで、道内の各地でたくましく自然繁殖しています。
私が子供のころには、近くの堤防や道路のへりにたくさん生えていて、買い取ってくれるお店があったので何十円かのこづかいを稼ぐために、スコップを片手に、自転車のカゴにたくさん積み込んでふらふらしながら帰った記憶があります。
しかしどうしたわけか、その山ワサビも以前生えていた場所で、ほとんど見かけることがありません。乱獲のせいなのか、連作障害のように同じ場所では繁殖が難しい「忌土」現象のためなのか、私には理由は分かりません。
最近は畑で栽培されたものがスーパーなどで多く販売され、食するに困ることはなくなりましたが、強烈にからくて、苦みも強い自然の山ワサビの味には及びません。山ワサビが姿を消しつつある理由、山菜に詳しい方に聞いてみたいものです。
*つぶやき*
わさびには醤油と白いご飯が合います。我が家では一番品質が良くて辛い雪解け直後に収穫し、おろして醤油を混ぜた物を瓶ずめにして保存します(冷凍もOK)。冷や奴にも最高ですしおひたし等何につけてもまいうー・・・です