平成25年萬象皆新
「中道」
偏らない(かたよらない)心、拘らない(こだわらない)心、大きな心をもつということ。
この3つの心をおさめて、相手を救い生かす日送りをする。仏様の教えでは、相手が
救われて、はじめて自分も救われると説いています。巡り巡って人様から救われる
ような、感謝されるような生き方ができれば素晴らしいですね
皆様に今年一年、健康で良いご縁がありますよう心からご祈念申し上げます。
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大般若祈祷法要
曹洞宗で唯一、ご祈祷で唱えられます「大般若経」
はお釈迦様が14年もかかってお説きになったお経で
お釈迦様の教えの一番中心思想であります「一切皆
空の理」が述べております。
世の中の人々の物やお金に対する執着心を打ち破る
ことを目的としてその魔性を降伏し、退散させようと
するわけであります。私達が幸せな毎日を送る為には
未来に待ち伏せする悪因縁を事前に断ち切り、良い因縁
の芽を少しでも見逃す事なく育てていかなければなりません
大般若法要とは、ご祈祷法要であり、ほとけさまの絶対の
智慧の功徳を頂くことによって、私達にかかわる大難を
小難に、小難を無難にと願うおまいりであります。
平成25年立春号
お涅槃会(おねはんえ)2013年2月17日(日)11:00
お釈迦様は80歳の時、生まれ故郷へ向かう最後の
旅の途中で体調を崩し、2月の満月の日にクシナガラ
の地で入滅されました。
お釈迦様が亡くなる事を「入滅」(にゅうめつ)とか
「般涅槃」(はつねはん)と表現します。
ーーーご自身の最後を迎えるにあたり、お釈迦様は
故郷を目指して旅をしていました。仏陀になっても
なお「生まれ育った故郷を一目見てから死にたい」
というのは、自分を育ててくれた父や養母などの思
い出が、故郷の野山や町並みを見る事で懐かしく蘇
るためと思われます。それは、故郷に対する深い感
謝のきもちだったのでしょうーーーーーーーー
永平寺の道元禅師さまも亡くなられる数ヶ月前、永平寺
を離れられ生まれ故郷の京都に帰られました。
人間は、病気や飢餓、あるいは生命の危機におちいると
子供に還るといわれます。病床のご老人が子供にかえる
というのはごく普通にみられる事です。「子供にかえる」
という気持ちは故郷に帰っていくことに他なりません。
死んでいくと言う事は、元に帰ることであります。
曹洞宗では葬儀に用いる白木の位牌に「新帰元」(しんき
げん)と記します。これは、私の心身は「空」から発生し
、「ああだ、こうだ。是だ非だ。」と様々な「有」をあ
らわし、悲喜こもごもを繰り返しながら、やがてまた元
の「空」へ帰っていくことをあらわしております。
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高齢になると昔の事や故郷の事が思い起こされるというの
は、自分の人生の総括をしているということ、自分の気持
ちが原点に帰ることを意味しているのでしょう。しかし
「空に帰る」というのは「無になる」とは全く違います。
「空」というのは無限の可能性を持っている真理のことです
言い換えれば「仏」ということです。
逝去していくことを我が国では「成仏」したとか「仏になった」
などというのです。
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道元禅師は「仏の家に身も心も投げ入れよ」と示されております
この世に生まれる以前から仏の世界にあって、仏の世界で生き、
亡くなると仏の世界に帰っていくのですから、日々感謝の心を
大切にて、仏様「お釈迦様」の道を歩んで行きたいですね。
ーーお釈迦様の遺徳を偲び、心静かに我がご先祖様にてを合わ
せましょうーーーー
お涅槃会
法要の後には、無病息災の涅槃団子まきがあります。