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平成24年初秋




斜里町の曹洞宗のお寺でのお話

永平寺では、承陽殿という所に道元禅師さまの御木造が安置
されており、係の修行僧が毎朝毎晩磨いております。終わると
道元禅師さまが好んで食していた「かやの実」と梅とお茶をお
供えしています。それは、実に八百年来、脈々と続いている仕
事なんです。「供養」で大切なことは、生きているが如くにお
世話することなんです。生きているが如くにですよ。
もうひとつ大切な事は思い出してあげる事です。

自然の恵みに感謝する好時節がお彼岸でありますが、それと同時に
ご先祖様に思いを寄せ、いま自分が生かされている事へ感謝するの
もお彼岸の大切な仕事です。

彼岸とは、苦しみのない、平和な安らかな浄土、理想の世界の事です。
此岸とは、思い通りにいかない自分に苦しみ、悩み、争い、迷う現実
の世界の事です。その世界を少しでも安らかな、安養の世の中にする
様、お互いつとめていく「心の修養週間」がお彼岸です。



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