かるかん工場
軽羹」という名前のお菓子をご存知でしょうか。
この言葉を初めて聞いた時、語感の軽やかさと平仮名の親しみやすさか
ら、ふんわりとした和菓子を連想されるかと思います。
「軽羹」はまさにそんなお菓子。鹿児島名産の和菓子です。
原材料に自然薯(山芋)をふんだんに使った羊羹(棒羊羹)のかたちを
した和菓子。空気をたっぷり含んで蒸されるため、ふんわり柔らかい。
饅頭などの他の和菓子に比べても際立って白く、その中において一層引
き立ちます。楊枝を入れるとすっきりと切れ、口に運ぶとまろやかな甘
さが広がる、小麦粉だけで作られた蒸し菓子とは違った自然薯(天然の
山芋)のもつ香ばしさが飽きさせない。後をひいてしまう美味しさです。
真っ白な姿からは想像つかないほどのしっかりと主張とコクのある味。
一度食べたら忘れられない味となることでしょう
「軽羹」の名前の由来は諸説ありますが、その中に「軽い羹」という意
味からきたという説があります。軽い羊羹、まさにその様を表す言葉で
はないでしょうか。
親しみやすい言葉とは違い「軽羹」には多様な歴史と文化が込められて
います。「軽羹」の中に込められた美味しさや由来の秘密を、これから
少しずつ皆さまにご紹介していきたいと思います。ひとつの和菓子の歩
みをやさしく見守っていただければ幸いです